3分で勉強できる!スポーツビジネス/マーケティングブログ

島根県出身。某K大学を卒業後、IT業界に勤めるアラサーのブログ。将来的にスポーツビジネスへの転職を目論み、日々情報収集を行っています。その整理・アウトプットとして記しています。

MENU

埼玉西武ライオンズ公認の女子硬式野球チーム「埼玉西武ライオンズ・レディース」誕生を読み解く

「3分で勉強できる!スポーツビジネス/マーケティングブログ」では、スポーツビジネスやマーケティングに関連するネタや事例などについて、筆者なりの解釈も加えつつ短時間で読めるような記事を書いています。

 

こちらのニュースが注目を浴びています。

full-count.jp

プロ野球の埼玉西武ライオンズ公認の女子野球チーム「埼玉西武ライオンズ・レディース」が4月に誕生するとのことです。

NPBのチームが初めて「アマチュアチーム」を全面支援するということでメディアでも報じられていますが、この提携が両者にとってどのようなメリットをもたらすのでしょうか。

f:id:it_sports_biz:20200117061103p:plain

 

 

埼玉西武ライオンズ・レディースにとってのメリット

ライオンズブランドの活用

「埼玉西武ライオンズ・レディース」にとっての最大のメリットは、プロ野球のなかでも近年強豪チームとなっている「西武ライオンズ」のブランドを活かせる点にあります。野球人口自体は減少しており、その問題が叫ばれて久しいですが、一方で女子選手や女子チームは増加しているようです。

「埼玉西武ライオンズ・レディース」はプロではなくアマチュアとして活動をスタートしますが、ライオンズ本体が抱えるブランド力を活かしてライオンズファンをレディースの試合に誘客したり、(支援に近い形にはなると思いますが)本体の既存のファンクラブの枠組みをカスタマイズしてレディースのファンクラブを創設すること自体は簡単にできるでしょう。

環境面・技術面でのサポート

「埼玉西武ライオンズ」の名前を借りるからには、強いチームとして活動していくことも大切だと思いますが、この提携で環境面でのサポートが見込めます。実際に、本体が保有する練習施設を練習場所として活用したり、ライオンズアカデミーのコーチが臨時で指導する予定もあるようです。

また、ライオンズ本体が使用していた道具の提供もあります。

 

埼玉西武ライオンズ(本体)にとってのメリット

今回の提携・支援は、大きく捉えると「埼玉西武ライオンズ」というブランドを提供する「ライセンスビジネス」と考えることができますが、恐らく直接的に「ライセンス料」は取っていないでしょう。そのなかで、ライオンズ本体にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

女性を中心とした新規ファン獲得

ひとつは、女子野球のファンに対して「埼玉西武ライオンズ」というブランドの認知を広めることができるので、ライオンズ本体、つまりプロ野球・埼玉西武ライオンズのファンになってもらえる可能性は上がります。

「野球女子」「野球女子マーケティング」といった言葉が脚光を浴びていますが、近年はいかに女性をファンとして取り込めるかが球団経営上は重要な戦略のひとつになっています。「埼玉西武ライオンズ・レディース」の全面支援を通して、新たなファン層の開拓ができれば「埼玉西武ライオンズ」にとってもメリットは大きいと思います。

野球振興・普及に尽力しているというブランディング効果

新しいファン層の獲得も大きなメリットですが、もう少しマクロな視点でみると「野球の振興や普及に力を入れている」というブランディング効果も非常に大きいと思います。

野球人口の減少や、浮き彫りになりつつある少年野球の現場の問題点、課題が山積の野球界という背景のなか各チームが地域で野球を普及する活動をしています。

ライオンズも最近は「野球振興」「こども支援」「地域活性」の三つを掲げた「L-FRIENDS」という活動を推進しているところでした。

www.seibulions.jp

ファンがチームを応援する理由は人それぞれですが、このような活動によるブランディング効果は、長期的に見ればファンの継続的な増加(新規ファン獲得および定着)につながるのではないでしょうか。

 

女子野球全体としては厳しい局面を迎えている

昨日のニュースは女子野球界にとって明るいニュースでしたが、現状は非常に厳しいです。

リーグ運営が毎年赤字で、その背景のもと女子プロ野球選手の「雇用形態」の変更が理由で選手が大量に退団し、来季からどのようなリーグ構成や運営になるかも明確ではありません。

www.asahi.com

退団した選手のなかにはアマチュアとして野球を継続する選手もいるとのことなので、「埼玉西武ライオンズ・レディース」に入団する選手がどれだけいるのか、も含め今後の展開に注目です。