スポーツビジネス勉強日記 | スポビズ研究所

スポーツビジネス勉強日記です。島根県出身で現在は相模原市在住。普段はSEをしているアラサーがスポーツビジネスについて語ります。

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スポーツビジネスとは ~特徴や収益構造、問題点や今後の課題を解説~

2020年の東京五輪に向けて、注目されていたのが「スポーツビジネス」という産業です。ところが、昨今の新型コロナウィルスの影響でスポーツビジネスが属する「娯楽・エンタメ」という産業は大打撃を受けています。そんな「スポーツビジネス」産業について、当ブログでしっかりと解説していなかったので、今だからこそ整理してみましょう。

 

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スポーツビジネスとは ~どこまでがスポーツビジネス?~

スポーツビジネスとは、という部分を説明するのであれば、スポーツに関連した事業であればすべて「スポーツビジネス」に当てはまるでしょう。イメージしやすいところでいえば、プロ野球やJリーグなどプロスポーツチームに関わる仕事や、アシックスやナイキなどスポーツ用具のメーカー、一般の人も通うフィットネスジムなどもスポーツビジネスに該当します。

近年では、スポーツビジネスを支えるさまざまなテクノロジーが導入されています。データ分析を通じて球団やチームのパフォーマンス向上、あるいはファンが楽しめるコンテンツ化している会社もあれば、大手通信キャリアが5Gに関連してスポーツビジネス領域に参入している例もあります。いずれにせよ、ひとことに「スポーツビジネス」といっても非常に広い領域があるということをまず認識するとよいでしょう。

※具体的なスポーツビジネスへの関わり方については後半で触れています。

 

スポーツビジネスとスポーツマーケティングの違いは?

スポーツ産業に関心のある人がよく耳にする言葉として「スポーツビジネス」に加え、「スポーツマーケティング」もあると思います。ざっくりいえば、「スポーツマーケティング」は「スポーツビジネス」に含まれるイメージで問題ないでしょう。当たり前かもしれませんが、「スポーツビジネス」の方が広い概念です。

「スポーツマーケティング」については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください。

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スポーツビジネスの市場規模

まず、業界全体を俯瞰する意味でも市場規模についてですが、日本のスポーツビジネスの市場規模は2012年に約5.5兆円でした。スポーツが持つ特質である「夢」や「希望」などは他産業では難しいものであり、今後も成長産業として期待されています。事実、2015年にはスポーツ庁が設立され、スポーツ産業は政府が掲げた「日本再興戦略」のひとつにスポーツ産業の成長を促進する事業が組み込まれています。2025年に市場規模を約15兆円まで拡大させるという目標も掲げており、スポーツ庁が媒介となってオープンイノベーションを推進する取り組みなども行っています。

www.mext.go.jp

期待されていた東京五輪もコロナの影響で不透明な部分も大きくなっており、目標達成に向けては長い道のりではありますが、一つ言えるのは、今後人口減少が見込まれる日本において成長が期待されている数少ない産業がスポーツビジネスである、という点でしょう。

長らく競技者(選手)のものだった日本のスポーツは、新しいステージを迎え、今後より人びとの暮らしに密着したものになる。すでに起こっている事例を挙げつつ、人・モノ・カネの動きの実際と予想される未来を、スポーツビジネスの最前線で活躍する著者が語る。

 

今後のスポーツビジネスの課題

政府による大きな目標が立てられており、強化すべきポイントもある程度明確になってはいますが、それらをどのように具体的に実現させていくか、これがまだまだ不明瞭であり、数字が独り歩きしているのが課題といえます。

いずれにせよ、以下で解説する収益構造やプロスポーツビジネスの現状は理解しておくと役に立つでしょう。

 

気になる収益構造は?

あくまで例に過ぎませんが、ある程度参考になるデータとして楽天イーグルスの2017年の数字を見ると

  • チケット収入:34%
  • スポンサー収入:27%
  • グッズ販売収入:12%
  • 放映権収入:11%
  • その他:16%

といった内訳になっています。

参照元:https://toyokeizai.net/articles/-/213971?page=2

一方、MLB球団の収入内訳を見てみると、以下のようになっています。

  • チケット収入:30%
  • スポンサー収入:11%
  • 放映権収入:50%
  • 飲食/グッズなど:9%

大きな違いは、やはり放映権収入の占める割合です。

参照元:http://column.sp.baseball.findfriends.jp/?pid=column_detail&id=002-20200629-33

 

日本のプロスポーツビジネスの現状

日本のスポーツビジネスの中核をなしているプロスポーツビジネスについて、プロ野球・Jリーグ・Bリーグの3つについて簡単に触れてみます。

・プロ野球

まずは、日本のなかでも根強い人気を誇るプロ野球です。年間各12球団が70試合程度のホームゲームを行うなかで、観客動員数が約2,500万人にも到達します。平日含めた平均で3万人前後も動員するスポーツやエンタメのコンテンツは他にないのではないでしょうか。

よく「野球界はばらばらだ」と言われることもありますが、一方で各球団がビジネス面を含め工夫して新しい取り組みをしており、これがうまくいっている面もあります。数字的には、差はあれど各球団年間で100億円から200億円程度の売上があり、かつての親会社頼みのビジネスモデルから、黒字経営に転換してきている球団も増えています。

・Jリーグ

Jリーグもプロ野球と並ぶ大きなプロスポーツリーグです。地域に根差したクラブをモットーに、当時のプロ野球を反面教師にして創立され、その後もアップデートされながら今に至ります。プロ野球との大きな違いは、リーグを中心に各クラブが経営面でも親会社依存ではなく自立していることが前提となっているなど、綿密なリーグ設計がされています。象徴的なのは、DAZNとの大型の放映権契約で、この恩恵が各クラブに還元されます。リーグとしての売上は年間1,000億円を突破しています。

・Bリーグ

Bリーグは設立からさほど時間が経っていませんが、すでにプロ野球やJリーグに次ぐ規模を誇るプロスポーツリーグです。もともと、バスケットボールのトップリーグが分断されていたところから、国際連盟からのペナルティもあり、今のBリーグとして創立になりました。

大きな特徴としては、放映権やスポンサーシップなどの権益を大きく統合している点、若者をターゲットにデジタルを駆使したマーケティングを大々的に展開している点です。スポーツビジネスのなかでも、プロスポーツの設立と成長という面では国内で最もベンチマークにできるリーグといえるでしょう。約5年でリーグ・クラブ合わせた事業収益は300億円を突破しており、今後の更なる成長が期待されてます。

 

アメリカと比較した日本のプロスポーツビジネスの課題

日本のプロスポーツのなかでもメジャーな3つのリーグについて紹介しました。アメリカでは「4大リーグ」ともいわれるNFL・MLB・NBA・NHLが大きな収益を挙げていますが、これらとの違いを考えてみると、日本のプロスポーツビジネスの伸びしろが見えてきます。

ポイントをひとつ挙げるとすると、各プロスポーツの開催時期です。日本では、たとえばプロ野球とJリーグのシーズンは大体被っています。バスケットボールは冬にも開催されており、ずれている部分もありますね。一方、アメリカのプロスポーツビジネス、なかでも4大リーグのシーズンは基本的に被らないようになっており、全米のスポーツファンが各季節に異なるプロスポーツを堪能できるのです。

スポーツファンのカニバリゼーションが起きず、結果として各プロスポーツリーグの放映権やスポンサーシップ権などが高額で取引できます。日本の場合、野球離れの議論にも通ずるところですが、「スポーツ」を「する」にしても「見る」にしても「どれかひとつ」が前提になっている感じがありますが、この点はアメリカ全体のプロスポーツビジネスに目を向けると、まだまだ改善点が見えてくるかもしれませんね。

野球離れについては別記事でも触れていますので、ご覧ください。

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スポーツビジネスモデルの変遷 

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出典:「企業がスポーツを「使う」時代へ スポーツビジネス進化の行方」

https://www.projectdesign.jp/201910/sportnewbiz/006922.php

当初のスポーツビジネスモデルは、1984年のロス五輪において確立されたビジネスモデルのなかでも「メディア」としての側面が中心でした。試合中継というコンテンツをメディアを通じて多くの人に観戦してもらうことで、ライトなファンを増やし、コンテンツの広告価値を大きくすることに焦点が当てられていました。日本でいえば、毎日のように巨人戦の中継が地上波で放映されていましたが、これは放映権というメディアと通じた収益に大きく依存していた表れでもあります。

インターネット技術などの進展で、テレビ離れも進んできたころ、従来のメディア中心としたビジネスでは厳しくなってきました。そこで、テレビ中継をはじめとした放映権に依存せず、自チームのスタジアムを満員にして、地元を中心としたコアファンを増やして収益化するモデルへの転換が図られるようになりました。これが球場と球団の一体経営が増えている背景でもあり、「指定管理者制度」などの形で球場・スタジアムの事業権を球団が握り、収益を拡大しています。

スタジアムを起点としたスポーツビジネスは非常に伸びていますが、一方でスタジアムという「箱」には当然ながらキャパシティの上限があるため、天井が見えています。実際、近年のプロ野球人気は伸びている一方、さらなる観客動員数の伸びは見込みづらいのが実情です。そこで近年注目されているのが、スポーツを「活用」するという視点です。ケースバイケースで明確なモデルがあるわけではなく、他産業との連携(=かけ算)を通じて新たな価値を創造する取り組みです。スポーツを媒介として、社会課題の解決や企業にとっての価値などを再考していく動きが期待されています。

 

スポーツビジネスの特徴とは?

上記のような変遷をたどってきたスポーツビジネスの特徴について解説します。

「営業日」が非常に少ない

球団・クラブやリーグ、協会などにとって「営業日」とは、実質ホームで試合が行われる日といってもよいでしょう。とすると、プロ野球でいえば年間で70試合程度、Jリーグでは20試合未満しか「営業日」はありません。リーグからの分配等を抜きに考えると、試合を開催する際のチケット収入や物販等はホームゲームでしか自チームに入らないからです。もちろん、フロントの職員等はホームゲームを起点とした収益を最大化させるために放映権やスポンサーの交渉・獲得等をオフシーズン含め行っているわけですが、本当の意味での「営業日」の少なさはスポーツビジネスの大きな特徴といえます。

 

相手チームは「競合」でもあり「同僚」でもある

スタジアムや球場に観戦に行ったり、試合中継を見て楽しんだりするファンは何に惹かれて余暇の時間をスポーツ観戦に投下しているのでしょうか。色々とあるでしょうが、その根源にあるのは「ライブ性」と「ドラマ性」といえるでしょう。ライブ性と重なる部分もありますが、特に「何が起こるか分からない」というドラマ性が「エンタメ」としての最大の価値かもしれません。とすると、試合前からどちらが勝つが分かっているような試合は価値が低いわけで、リーグ内のチームの力が「均衡」していることが重要です。アメリカでは、資金力によらず「均衡」をできるだけ保てるようなルール設計(贅沢税やドラフトの制約など)を設けているのもその表れです。本ブログでも、リーグガバナンスがスポーツビジネスに及ぼす影響の大きさは度々解説しています。

リーグガバナンス - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

ライバルチームは確かに「競合」でもあるのですが、そのスポーツの発展や試合の「価値」を高めるうえでは「同僚」としての側面もあるのです。「ライブ性」の観点でいえば、「試合」という商品の中身は事前に分からないのも特徴で、戦う2チームが競いながらリアルタイムで作り上げていきます。

<リーグガバナンスについて学ぶ書籍>

2018年5月26日(土)。場所は横浜アリーナ。 B.LEAGUE2年目の最終試合である 年間優勝クラブ決定戦(B.LEAGUE FINAL)が行われた。 対戦するのは東京の雄・アルバルク東京 VS 最多入場者数・千葉ジェッツ。
Jリーグ創設の「スポーツマネジメント」の「1.0」の本質は、「ゲームというプロダクト(商品)」の「QC(品質管理)」だった。 続いて「2.0」は「CS(顧客満足)」に発展した。本書では来るべき「3.0」についても述べておこう。
今、超サッカー大国へと変貌を遂げているアメリカ。 日本人で初めてMLSに勤務した著者が、その舞台裏を徹底解説!

 

収益構造 ~toBとtoCが混在する~

スポーツビジネスの収益は4つの柱からなっています。復習すると

  • チケット収入
  • 放映権収入
  • グッズ/物販収入
  • スポンサー収入

の4つになります。この4つの柱についての詳細は以下の記事も参考にしてみてください。

<チケット収入>

チケッティング戦略① - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

チケッティング戦略② - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

 

<放映権>

放映権料について:プロ野球とMLB ~日米のメディア環境の違い~ - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

放映権とは ~定義について素人なりに解説~ - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

 

<グッズ・物販>

グッズ販売ビジネスについて - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

 

<スポンサーシップ>

露出目的だけのスポンサーシップはもう時代遅れ? - スポーツビジネスを勉強できるマーケティングブログ

スポンサーシップ│HALF TIME Magazine

 

BtoBとBtoCで切り分けて考える

4つ以外にも、例えばファンクラブでの収益などもありますが、ここではこの4つについて考えます。スポーツビジネスといえば、ファンあってのものでファンからお金をいただくイメージが多いかもしれません。しかし、金額でいえば法人向けビジネスの方が大きかったりします。この視点で4つの柱について見てみましょう。

 

・チケット収入:BtoCおよびBtoBおよびBtoBtoC

近年は球団がフロントになってチケットを販売するケースが増えていますが、従来はチケッティング会社を介して行っていました。また、VIP席をはじめとした高額な席を法人向けに販売し、企業が福利厚生などで活用することもあります。

 

・放映権収入:BtoBtoC

放映権は放送局やOTT業者などの企業に販売する意味ではBtoBですが、その先にファンあってのものなのでBtoBtoCといえます。コンテンツを直接届けるのは放映権の購入者ですが、コンテンツの素材をコントロールするのは球団が大きな割合を占めるでしょう。

 

・グッズ/物販収入:BtoCおよびBtoBtoC

球団の素材をライセンスとして提供してその先のファンに届けるか、球団自らが自前でハンドリングしてファンに販売するか、のいずれかが主流でしょう。

 

・スポンサーシップ:BtoB

スポンサーシップは基本的にBtoBに分類できます。広告枠のみで考えると頭打ちになってきていますが、アクティベーションという新たな形が広がりつつあります。スポンサーシップ枠の購入だけでなく、その活用を戦略的に考え、予算も確保する(してもらう)ことが重要になっています。

 

<スポーツビジネスの基本を学べる一冊>

一番読まれている定番テキスト、待望の新版。 アマチュアからプロまで、はじめての本格的な入門書! 斯界の第一人者が、豊富な実例とともにエッセンスを体系的な知識として提示。

 

スポーツビジネスとは ~3つの関わり方を整理する~

 

「スポーツビジネス」とひとことに言っても、漠然としたイメージで留まる場合も多いと思います。スポーツに関わる産業といっても、「プロスポーツはビジネスとしてお金稼いでいるな」といったイメージが強いかもしれません。しかし、いわゆる「スポーツ界」に所属しなくても、「スポーツビジネス」は展開できるのです。

スポーツマーケティング会社の分け方を参考に、解説してみます。

www.spolabo.jp

スポーツチームや団体のなかでスポーツビジネスに従事

まずは、もっともイメージしやすいスポーツチームやリーグ、団体のなかでスポーツビジネスに従事する関わり方です。プロ野球の球団職員などが分かりやすい例です。そこでは、

  • いかにチケットを売るか、チケット単価を高めるか
  • 放映権による収益を高めるとともに、自チームの中継をより多くのファンに届ける
  • スタジアムに来てくれたファンを楽しませる企画を考える
  • スタジアムに来てくれたファンが飲食や物販にお金を使ってくれるよう商品を設計する
  • 選手の素顔を多くのファンに届ける

など、直接的にスポーツビジネスに関わるさまざまな仕事があります。この場合に共通していえることは、チームにしてもリーグ等の団体にしても、基本的に規模としては小さい組織で、いわゆる「中小企業」であると考えるとよいでしょう。よって、人数が少ないなどで担当する業務の幅は一般的な企業より広いでしょうし、さまざまな変化に対応していける柔軟性も含め求められるでしょう。最近の動向として個人的に注目しているのは、SNSの普及で従来のマスメディアを通した露出ではなく、選手の素顔や練習風景などをコンテンツ化し、SNS等を通じてファンに届けていく「広報」の手腕です。元選手による独自のコンテンツも出てきており、1ファンとしても楽しみにしています。

 <球団経営について学ぶ書籍>

【ベイスターズを5年で再生させた 史上最年少球団社長が明かすマネジメントの極意】 ///////////////////////////////////////////////////////////////////// ビジネスパーソン必読! 球団経営はすべてのビジネスに通じる。
経営不振からBリーグ集客ナンバー1のクラブになった千葉ジェッツの秘密 今、バスケットボールのBリーグが熱い。中でも、初めて年間観客動員数13万5000人を突破し、1試合7327人という最多動員数を誇るのが千葉ジェッツだ。5年半前、経営不振のクラブ立て直しのため社長に就任したのが、コンサルタントの立場でかかわっていた島田慎二。
スポーツの価値を高めるテクノロジーやサービスを提供する

スポーツビジネスの根本となるのは、やはりプロスポーツチームをはじめとする事業者です。しかし、それだけでは多くのスポーツビジネスが成立しません。たとえば、スタジアムに行かずとも好きなチームの試合を観戦できるのは、DAZNや放送局など試合を中継してくれる事業者がいるからです。これによって、チームだけでは届けるのが難しい層にまで、自チームのコンテンツをリーチさせることができます。

▽放映権まとめ

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チケッティングについても同様で、球団が単体で自チームの観戦チケットを全てのファンに届けるのは難しいです。チケッティングシステムの構築で協力したり、チケッティング会社のプラットフォームを利用したりすることで、1試合で2~3万枚ものチケットを売ることができるのです。

従来のスポーツ周辺の産業に加え、近年注目されているのが5Gをはじめとしたテクノロジーとスポーツを掛け合わせて生まれる新しいサービスです。特に最近はプロスポーツチームと大手通信キャリアが提携し、コロナの影響で球場・スタジアムに足を運べないなか、より充実した試合の観戦体験を提供するための取り組みが進んでいます。

 

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 このように考えると、間接的にスポーツに関わる事業はたくさんありますね。

  • 放送局、テレビ局、OTT事業者、アナウンサー
  • 新聞社など各メディア
  • チケット会社
  • グッズ製造会社、通販会社
  • スタジアム向け飲食
  • 通信会社、IT関係の事業者

など

スポーツの価値を活用して、自社のマーケティングや販売促進に活かす

最後は、スポーツに「従事」するというよりは、スポーツを「活用」するという関わり方です。イメージしやすいのは「スポンサーシップ」でしょうか。

プロスポーツが持つ大きな価値が、「集客」や「注目度」です。レギュラーシーズンでは、1日で6つの会場それぞれで2~3万人を集めるのです。そのうえで、現地に足を運べないファンは、テレビやネットで試合を「リアルタイム」で視聴しています。そこに、広告枠を設けて企業に提供し、企業としては認知を広げられるのが「スポンサーシップ」ですね。

従来のスポンサーシップは、その費用対効果をしっかりと算出するのが難しく、景気後退とともに頭打ちになりつつある、という話もあるようです。ある意味「広告枠」としての意味合いが強く、実際のプロスポーツチームの「プロダクト」でも枠売りのようなラインナップになっていると耳にしたこともあります。「露出」単体の価値への疑問が高まるなか、近年多くの球団で行われているのが「アクティベーション」と呼ばれる施策です。単なる広告ではなく、たとえば試合前のスタジアムでブースを出し、キャンペーンや試供品の提供など、企業がより主体的にマーケティング活動を行います。特に、球団が持つファンの属性データなども参考にしながら、ターゲットとする層がマッチする企業にとって、非常に有効な場となっているでしょう。

そして、このような関わり方は、極論するとあらゆる企業から可能でしょう。

 <スポーツの経済学>

2015年に発刊した同名書の新装改定版。2019年のラグビーワルードカップに続き、翌20年の東京五輪、21年のワールドマスターズゲームズが日本で開催となる。こうした大規模なスポーツイベントが同一国で3年連続して開催されることは、世界でも例がない。

スポーツビジネス界に新卒で飛び込むことの是非

スポーツビジネスにこれだけ注目が集まっており、もともとの「スポーツ」の人気と相まって学生の間でも新卒でスポーツビジネスを志す人が増えていると言われています。一方で、「給料が低い」「土日も休みがなく激務」といったイメージが先行し、迷っている学生が多いのも事実でしょう。

スポーツビジネス界においても、学生が新卒で就職することの是非は頻繁に議論されているようです。そもそも、新卒でスポーツビジネス界に就職していない筆者が言うのも微妙なところですが、私見としては新卒でのスポーツビジネス就職も今の時代は全然アリだと思っています。大きな理由としては、20代での「成長」を考えた時に、スポーツビジネス(特に球団・クラブ)に就職すると、その機会がたくさんあると思うからです。若いうちの給料が低いかどうかはあまり重要ではなく、大企業のように組織として整ってなく、自分からどんどん手を挙げて挑戦できる環境もあるスポーツクラブへの就職は将来のキャリアを見据えても素晴らしい経験になるのではないでしょうか。むしろ、現代は大企業の仕組みに乗っかる方が中長期的に見てリスクが高いと思います。極論すれば、どの会社でも通用する人材になるという観点でも、ベンチャー気風で成長機会が多く、かつ大好きなスポーツ事業に関われる会社であれば、新卒入社は全然アリでしょう。

▽スポーツビジネスへの就職について理解を深める一冊

2020年の東京オリンピックを控え、スポーツビジネス業界が活気づいています。しかし、高度成長期の流れに乗っていればよかった前回の東京オリンピックとは異なり、現代ではビジネス感覚に基づいた戦略と戦術が不可欠です。本書は、スポーツビジネスの歴史や成功例、現状、課題、将来性などをエピソードと共に解説した業界研究書です。スポーツビジネス業界への就職・転職を考えている人、業界について知りたい人におすすめします。

 

スポーツビジネスとの関わり方は、ひとつではない

私もそうですが、スポーツビジネス界で働いてみたいと思いつつ、「給料が低い」「残業多そう」などマイナスなイメージが先行し、二の足を踏む人も多いかもしれません。その場合に有効なのが、スポーツに間接的に従事する、あるいはスポーツを活用する立場としてまずは関わってみる、という方法です。そこで、実際にメディアやネットで言われていることと、体感することのギャップも見えてくるでしょうし、その後のキャリアの判断材料となるでしょう。

あるいは、最近は副業/複業としてスポーツビジネスと関わることも可能になっています。スポンサーシップの営業なども行えるので、まず副業/複業という形で始めてみるのもよいかもしれません。

biz.halftime-media.com

当ブログでは、スポーツビジネスについて、あるいはマーケティングや経営の視点からスポーツビジネスに活かせる書籍についてもまとめています。コロナの影響でセミナー等で生の情報に触れづらくなるなか、書籍を通して学ぶ重要性も増しています。是非、ご参照ください。

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