スポビズ研究所

スポーツビジネス勉強日記です。島根県出身で現在は相模原市在住。普段はSEをしているアラサーがスポーツビジネスについて語ります。

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『スポーツマネジメントとは?』を徹底解説

スポーツ産業の成長が期待されているなかで、

・スポーツビジネス

・スポーツマーケティング

・スポーツマネジメント

という3つがよく語られています。しかし、言葉が独り歩きしてその内容や本質をあまりイメージできていない方も多いかもしれません。今回は、そのなかでも「スポーツマネジメント」について解説します。

「スポーツビジネス」を解説した記事

www.itsportsbiz.work

 

「スポーツマーケティング」を解説した記事

www.itsportsbiz.work

 

「スポーツマネジメント」って何をするの?

スポーツマネジメントといえば、球団やクラブの「経営」や「運営」をイメージする人も多いでしょう。これは正解ではあるのですが、厳密にいえば「スポーツマネジメント」にはフィールドにおけるマネジメントと、ビジネスにおけるマネジメントがあります。

 

スポーツマネジメント①:フィールドマネジメント

フィールドマネジメントは、文字通りスポーツチームの成績に責任を持ちます。プロスポーツでいえば、その順位や成績が向上するようにマネジメントに努めます。より具体的にいえば、優勝できるチームに必要な選手を補強したり、設備面での投資を行い育成を強化したり、といった編成や施策によってチーム力向上を図ります。

 

スポーツマネジメント②:ビジネスマネジメント

一方、ビジネスマネジメントは、自チームのアセットをフルに活用し、その収益化に責任を持ちます。前述のスポーツビジネスの記事にて詳しく解説していますが、スタジアムの入場料収入、放映権収入、グッズ・物販、そしてスポンサーシップなどを軸に、球団やクラブの収益が最大化するように努めます。

 

その他スポーツマネジメント

ここまでの内容は、主にプロ野球やJリーグに代表されるプロスポーツを想定した話ですが、たとえば個人競技の場合、選手がマネジメント会社に所属している場合もあります。選手のスケジュール管理やスポンサーの折衝などの業務も、スポーツマネジメントといえるでしょう。

 

理想の「スポーツマネジメント」とは?

スポーツマネジメントでは、主に2つの要素、つまり「フィールド」と「ビジネス」があります。この点を踏まえ、どのような「スポーツマネジメント」が理想でしょうか。

答えとしては、「フィールドマネジメント」と「ビジネスマネジメント」が好循環を生み出すスポーツマネジメントといえるでしょう。もう少し具体的にいえば、チームが優勝を狙えるほど強くなり、ファンが増え、その結果収入が増えること。そして、その利益をチームの施設に再投資して強化を図ったり、あるいはファンに充実したサービスで還元し、さらにファンを増やしたり、といった流れを作り出すことです。

正直、これは「鶏と卵」の議論にもなるでしょう。ただ、「どちらが先か」という議論はあまり重要ではなく、どちら起点でも好循環は生み出せると考えられています。

 

スポーツマネジメント・好循環の具体例

スポーツマネジメントの好循環の例として、やはりプロ野球・横浜DeNAベイスターズの例は外せません。ちなみに、ベイスターズのマーケティングについては別記事でも触れています。

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ベイスターズの場合、DeNAが親会社になってから経営基盤の強化に着手し、赤字が当たり前だった状態から立て直しました。DeNAに経営権が移って初のシーズンの2012年からの推移を確認してみると、このようになっています。

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2015年には、純利益ベースで黒字化に成功していますが、2015年までの期間にビジネス・マーケティングをはじめ球団努力が実り、観客動員数も順調に伸ばしていました。元々は最下位や5位が当たり前で、ファンからの期待感も低かったのが、斬新なマーケティング施策により、特に「アクティブサラリーマン」と呼ばれる層や、地元・横浜の人々をファンとして取り込み、スタジアムは次第に満員に近づきました。

そうすると、今度は選手のモチベーションが上がっていきます。満員のスタジアムを見て、当時はベイスターズの主力選手であった筒香選手がこちらも当時の池田純社長に「今度は自分たち(選手)の番ですね」と言ったのは有名な話です。

まとめると、ファンを増やすビジネス面(マーケティング)施策によって経営基盤が固くなり、フィールド側にもプラスの影響を与え、それが更なるファンの増加やエンゲージメントの向上につながり、2016年以降の大幅な黒字と順位向上・CS進出につながったのでした。

まさに、スポーツマネジメントの両輪がうまくかみ合い、好循環を生んだ事例です。

参考書籍

一番読まれている定番テキスト、待望の新版。 アマチュアからプロまで、はじめての本格的な入門書! 斯界の第一人者が、豊富な実例とともにエッセンスを体系的な知識として提示。
【ベイスターズを5年で再生させた 史上最年少球団社長が明かすマネジメントの極意】 ///////////////////////////////////////////////////////////////////// ビジネスパーソン必読! 球団経営はすべてのビジネスに通じる。

 

スポーツマネジメントをどう学び、実践するか

スポーツ業界を目指す人にとって、スポーツマネジメントへの理解は欠かせません。最近はスポーツ業界を目指す学生も増えているといわれていますが、たとえば大学スポーツはスポーツマネジメントを実践を通して学べる良い機会と考えることができます。

アメリカと比較して、日本ではあまり大学スポーツが根付いているとはいえません。多くの人にとって、たとえば「大学野球」よりも「高校野球」の方が身近に感じるでしょう。東京六大学など一部のメジャーなリーグや競技を除き、あまり人気が高くないスポーツやそのチームのファンを増やすために、あるいは資金面でやり繰りするために、どのようにしたらよいか、失敗もしながら学べる環境ではないでしょうか。

学生の方にとっては、大学のスポーツマネジメントの講義ももちろん有用ですが、それをどう実践するか、という点で体育会の部活動をうまく活用してみるのも面白いと思います。

スポーツ業界のことを学びたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

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